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○ もうひとつ、ミナスの音楽について。
今月ミナスで音楽フェスティバルを開催する、NRTレーベルのオーナー成田佳洋氏が、実際の体験談を踏まえながらミナスの音楽について書いた文章を高橋健太郎氏が編集長を務める雑誌『ERIS』に寄稿されてます。
~音楽は一生をかけて楽しもう~ 音楽雑誌『エリス』 無料で読めます。
○ もし「そう思わなかった」「あれは間違ってた」「もっと喋れよ」とかあれば、遠慮なく書き込んでください。今回大盛況に終わりましたが次回はさらにいいイベントにしたいのです。もちろん「次回はこれをやってくれ」「あの人に喋らせたら面白いと思う」といった意見も受付中です。
○ 濱瀬さんの「大切なのは選曲。」という一言に、何百回とこういうイベントを開催されている『いーぐる』のオーナー後藤さんが深く頷いていたのが大変印象的でした。ただ好きな曲を選んだり、その人の音楽性が凝縮されているからといった評論家目線で選ぶのではなくて、ギンガなら今回選んだ11曲を通して聴いてみて、いかに良い流れで聴かせるか。音楽自体をよく知っている濱瀬さんならではの確固たる視点に感服いたしました。
○ ギンガのバイオグラフィーについて。花田さんが「翻訳したものをあとでwebに載せます!」と言ってくれていたので、それも待ちましょう。
サンチアゴ・ヴァスケスやマルセロ・モギレフスキーらによる実験的ポップ・フォルクローレ・グループ、プエンテ・セレステ。フォルクローレをベースにしつつ、湧き出るようなアイデアと圧倒的な演奏技術で、常にプログレッシブに進化するグループである。そしてメロディ・メイカー/ヴォーカリストとして、グループにおける絶妙なバランスを成立させているのが本作の主役エドガルド・カルドーゾだ。
プエンテ・セレステ諸作品をはじめ、自身名義でリリースされたキャリアからも、彼の音楽性を紐解くことができる。ジャズのスタイルでありながらボサノヴァにも通ずる旋律創造の素質に溢れた作品『Anos despues(2000年 トリオ名義)』、フアン・キンテーロ(アカ・セカ・トリオ)とのギター×2&ヴォーカル×2というデュオ編成でハーモニー進化の一つの到達点をみせてくれた『Amigo(2009)』はいずれもシーンのスタンダードとなってきた傑作。となれば次はどんな世界を見せてくれるのか?期待は高まるばかりだが、最新作『6 de copas』は、そんな高いハードルですら軽がると越えてしまっている。
エドガルドが敬愛する詩人フアン・ルイス・オルティスの詩を用いた#1,5,11を除き、全てがオリジナルの作詞作曲のレパートリー。既存のフォルクロリック・スタイルから必要なエッセンスのみを抽出しつつ、固定概念にとらわれずに再構築した内容は、カルロス・アギーレやフアン・キンテーロが確立してきたコンテンポラリー・フォルクローレとは異なるもの。しかし、そこにはフォルクローレの持つ根源的な生命力やその揺らぎが確実に、そして繊細なまでに封じ込められている。ゲストなし、オーバーダブなしのライブ録音というミニマムなスタイルも含め、かのジョアン・ジルベルトを連想せざるにはいられない。それほどまでに革新的な作品なのである。
録音は彼の音楽性を熟知する稀代の天才サンチアゴ・ヴァスケス、そしてアートワークは数多くのアーティストを手掛ける写真家マリア・ビルバと、名作としての条件は揃っていると言えるだろう。
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