【TRACK LIST】 ★:国内盤のみボーナス・トラック
1. Pra que discutir com madame? (Janet de Almeida / Haroldo Barbosa)
2. Preconceito (Marino Pinto / Wilson Batista)
3. Eu sambo mesmo (Janet de Almeida)
4. Avarandado (Caetano Veloso)
5. Acapulco (João Gilberto) - instrumental ★
6. Estate (Bruno Martino / Bruno Brighetti)
7. Besame mucho (C. Velazquez)
8. Doralice (Antônio Almeida / Dorival Caymmi) - Instrumental
9. Acontece que eu sou baiano (Dorival Caymmi) ★
10. Bahia com H (Denis Brian)
11. Eu vim da Bahia (Gilberto Gil)
12. Caminhos cruzados (Newton Mendonça / Tom Jobim)
13. Farolito (A. Lara)
14. O grande amor (Tom Jobim / Vinícius de Moraes)
15. Louco (Henrique de Almeida / Wilson Batista)
16. Cordeiro de Nanã (Mateus / Dadinho)
● ALICE CAYMMI / ALICE CAYMMI
ダニーロ・カイミの娘、つまりドリヴァル・カイミの孫にあたるアリーシ・カイミのデビュー・アルバム。カイミ一家なだけあって22歳にして既にヴォーカリストとして完成された実力を持ち、作曲家としても既に活躍しているそうです。シンプルなアコースティックMPB作品でも充分に素晴らしい作品になるのでしょうが、このデビュー・アルバムの面白いところは敢えて実験的な作風に挑戦しているところでしょう。ときに過激ともいえるノイジーな電子音を用い、現代のカンサォン=歌へと仕上げています。詳細はこちら
● PEDRO MORAES / CLAROESCURO
ROB DIGITAL / BRA / CD / 2,500円(税込)
3年ぶりに聴いてあらためていいと思ったペドロ・モラエスの「CLAROESCURO」。2008年作に6曲の新録を加えて再発されました。先日のミュージック・マガジンで紹介した作品とはまた違う”ひねくれた”楽曲を書く人だが、好メロディのサンバ作曲家としても定評あり。鬼才にしてポップな新世代MPBの重要なSSWです。カエターノが先鋭性を失わずにいたらこうなっていたかも。
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ペドロ・モラエスは、2000年頃よりプロ・キャリアをスタートさせたサンバ・ギタリスト/シンガー。彼を中心とした若手サンバ・クアルテート「E COM ESSE QUE EU VOU」での活動で頭角を現し2007年にアルバムを発表。エルトン・メデイロス、ネルソン・サルジェント、デルシオ・カルヴァーリョ、カルリーニョス・ヴェルゲイロといったサンバ界の偉人との共演を果たし、そのクオリティは高く評価された。また、ソロ・アーティストとしては2008年に本作と同名の自主制作アルバム「Claroescuro」をリリース。日本にもごく僅かな数量が流通し、熱心なファンの間で支持された。
そして、本作「Claroescuro」。実は、現在では入手困難となっている2008年のソロ作全8曲に、2010年までに新たにレコーディングした6曲を加え、サンバ系の名レーベル、ROB DIGITAL社がリパッケージしたもの。カイーミ、ジョビン、シコ、ルイス・ゴンザーガなど、多岐にわたるブラジル音楽に感化されたオリジナル楽曲をはじめ、レノン=マッカートニのカバーにまで及ぶ見地も肝。