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柳樂光隆さんの監修した「Jazz The New Chapter - Robert Glasper & The Other Innovators」(シンコー・ミュージック)に執筆しました


お知らせです。

柳樂光隆さんの監修した「Jazz The New Chapter - Robert Glasper & The Other Innovators」(シンコー・ミュージック)に執筆しました。
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 * * *

この本はジャズの本ですが、これまでのジャズ本と大きく違い、ニルヴァーナ、レディオヘッド、ビョーク、ジェイディラ、トータスにフライング・ロータスといった、90年代以降に共通言語といえるほどにたくさんの人々に聴かれた非ジャズ音楽が重要なキーワードになっています。

まあ、当たり前といえば当たり前ですね。本作に掲載されているジャズ・ミュージシャン達も我々と同じような音楽を聴いてきたわけですから、ジャズというフィールドにもその影響が当然反映されています。主軸となっているヒップヒップ以降のリズム感覚がジャズに与えた影響については言うまでもなく、一例を挙げるならば、P122以降の「"今"を彩る100枚のアルバム」に掲載されているベン・モンダー、ラフィク・バーティア、ギラッド・ヘクセルマンなどは、パット・メセニーやカート・ローゼンウィンケル以降を切り開く新世代のジャズ・ギタリストですが、一方でインディーロックやポストロック的な感覚でも充分に聴くことのできるアーティストです。

入り口は人それぞれでしょうが、90年代以降に熱心に音楽を聴いていた時期がある方なら、誰しもが興味深く「今のジャズ」にアクセスするこのができる。そんな優れたガイドブックとなっています。

 * * *

ジャズの歴史はこの20年間白紙に等しかった、というイントロダクションを読み、本書の執筆がいかに大変かを改めて察しました。ジャズというカテゴリーに縛られず、20年の間に起きた様々な音楽的革新とその影響を考察し、ジャズの歴史を再定義する...。この膨大な作業は、ジャズだけでなくヒップホップやクラブ・ミュージック、南米音楽にインディーロックまで様々な音楽を聴きまくっている柳樂さんでないと為しえなかったでしょう。

そして、今のジャズがいかに面白いか、いかにやばいかを単純明快に伝えよう、そんな至極真っ当なジャーナリズムがベースとなっているからこそ、本誌の中心はロバート・グラスパーなのでしょう。「いかに届けるか」を重要視し、実際にもっともヒップなアメリカ音楽シーンの最先端でジャズ・ミュージシャンの優位性を証明している象徴的存在こそグラスパーなのだから。

 * * *

というわけで、僕はP152以降の「ワールド・ジャズの新しい勢力地図」に掲載されている何枚かのアルバムについてレビューを書いています。選盤を担当したのはワールドミュージック・カテゴリーで主に活躍されている音楽ライターの吉本秀純さん。ワールドだけではなくスタジオヴォイス誌ではジャズのレビューも担当されていたという吉本さんは当然ジャズにも造詣が深く、とても真摯に世界中の「今」の音楽シーンを多角的に見つめ続けてきた方です。"音楽業界の眠れる怪物"(by柳樂氏)によるセレクション、そしてそれぞれのレビューはジャズに新たな視点をもたらしてくれるでしょう。是非手にとって読んでみてください!

 * * *

The new guidebook about JAZZ in the 21th century named "Jazz The New Chapter - Robert Glasper & The Other Innovators" was published in Japan.
It is supervised by Jazz Journalist Mitsutaka Nagira, and Robert Glasper, Jose James, Esperanza Spalding, Kurt Rosenwinkel, and more many musicians and 300 NEW
JAZZ discs after Nirvana, Radiohead, J Dilla, Bjork, Tortoise, Flying Lotus are appeared in this guidebook.

I wrote some music reviews about following musicians in the section "The newest map of WORLD JAZZ" . All 60 discs were selected by music journalist Hidesumi Yoshimoto. 

Okay Temiz(Turkey)
Sachal Jazz Ensamble(Pakistan)
Anoushka Shankar(India)
Ernesto Jodos(Argentina)
Melina Moguilevsky(Argentina)
Jean Pierre Magnet Y Serenata De Los Andes(Peru)
Marta Gómez(Colombia)
Ricardo Gallo Cuarteto(Colombia)
David Murray And Gwo Ka Masters Featuring Taj Mahal(Guadeloupe)
Mario Canonge(Martinique)
Getatchew Mekurya & The Ex & Friends Terp(Ethiopia)
Samuel Yirga(Ethiopia)
Chano Domínguez(Spain)
Black Wax(Japan) 

And Andre Mehmari and Antonio Loureiro also appeared in this section with Avishai Cohen, Tigran Hamasyan and more.
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ラテン・ブラジル音楽を中心としたワールド・ミュージックのバイヤー。基本的には今まさに聴いている音楽の中から、本気で面白いもの、いいと思ったものを掲載。それと自分が関わっているイベントの告知などもちょっと載せていきます。
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※暫くはこれまで色々なところに書いてきたものを加筆修正してアーカイブ化する作業も並行して行いますので、あしからず。

e-mail: yusukerikawa*gmail.com
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