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Unique,Universal,Universe Musics from Latin America,and more.

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KALU COELHO / KALU COELHO


● KALU COELHO / KALU COELHO 
(INDEPENDENTE CD 2,205円 3月入荷予定) 
気鋭ミュージシャンにして既に完成された素晴らしさ!!ギンガの遺伝子を受け継ぐ才能溢れる女流作曲家ギタリスト:カルー・コエーリョが、最高のメンバーと作り上げた美しきジャズ・ブラジレイロ新作。
カルー・コエーリョは リオのカンポス・ドス・ゴイタカーゼス生まれのギタリスト作曲家。劇場のディレクターをつとめる母、教授をつとめる父のもと、幼い頃から音楽に接しギターを習得したという。リオデジャネイロ連邦大学に入学、現在では同大学で様々なコーディネートを行うなど、ブラジルの音楽文化に貢献している。リオの音楽シーンに深いかかわりを持つ彼女は、これまでにも新世代作曲家たちを中心に楽曲提供や共作を行ってきたが、彼女名義でリリースするCDはこれが初となる。 
ギンガ(Guinga)、フィロー・マシャード(Filó Machado)といった先駆者に加え、マウロ・アギアール(Mauro Aguiar)、ホドリゴ・メスキータ(Rodrigo Mesquita)といった次世代を代表する作曲家たち、さらにはニコラス・クラシッキ(Nicholas Krassik)、ペドロ・モラエス(Pedro Moraes)、マルセロ・カルディ(Marcelo Caldi)、フイ・アルヴィン(Rui Alvim)など名手をゲストに、そしてリオの音楽シーンに欠かせないジャズ楽団=エンリキ・バンド(Henrique Band)をアレンジに迎えて、満を持してのリリースとなった。ジャズ・サンバを中心に、フォックス・トロット、ヴァルサ、バイアォン、ミロンガなど多様なリズムをベース/ミックスした楽曲に、ギンガの影響を色濃く感じさせる巧みなアレンジ・ワークがどの曲も冴えに冴えている。 

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今後のスケジュール

■ 定例イベント

毎月第4水曜日 『ブラジル新譜試聴会』@BarBlenblenblen (渋谷)
ブラジル音楽やブラックミュージック好きが集まる渋谷随一の飲み屋=ブレンブレンブレンでの定例イベント。この日はブラジルから入荷したばかりの新譜がBGMになります。もちろんその場で気に入ったCDは買うことができます!※飲食代+バーチャージのみでイベント料金はかかりません。

毎月第4土曜日 『INVENTORY~ensemble of brasil~』@BarMusic(渋谷)
カフェ・アプレミディの元店長・中村智昭さんが開いたお店で、ジャズ喫茶とクラブ、バーの中間のような音楽好きにはたまらないお店。イベントのホストはUSENや数多くのコンピレーション・アルバムの選曲家であるだけでなく大変なレコード・コレクターでもあるIDEEレコードの大島さん。新旧ブラジル音楽でDJをします。


■ その他のイベント

TBA









sense of quiet presents "THE PIANO ERA 2013"



おかえりなさい、ピアノの世紀へ。 
世界から日本から、ピアノ音楽の現在と未来に出会う二日間。
ピアノ世紀の到来を告げるフェスティバル。 



今注目のピアニストを集めたフェスティバルに、ブラジルからアンドレ・メマーリ、アルゼンチンからノラ・サルモリアが出演いたします。

というわけでディスクユニオンでは二人のディスコグラフィーを大特集!

ソロピアノ、デュオ、コンボ、ビッグ・バンド etc 様々な編成で多彩な作品を残す二人の世界を今一度ご堪能ください。

※画像クリックでディスコグラフィーに飛べます。
アンドレ・メマーリ(Brasil)
1977年ブラジル、リオ・デ・ジャネイロで生まれる。5歳より音楽を専門的に学び、10歳より独学でジャズ、即興音楽を学び作曲も始める。その頃からプロとしてピアノ、オルガンのコンサートに出演。15歳の頃には音楽院でオルガン、ピアノを教えるようになる。95年サンパウロ州立大学に入学。同年、大学の音楽コンクールBrazilian Popular Music(MPB)部門で優勝。97年にはクラシック部門でも優勝。98年ブラジルで最も有名なMPBコンペティションで優勝し、その報酬としてデビューCDを録音する機会を得る。99年自宅のスタジオで、全26の楽器を演奏、多重録音によるソロアルバム『Canto』を制作、2002年にリリース。05年7月ブラジル人歌手のジョイスと共に初来日。08年自身で運営するレーベル<Estúdio monteverdi>から『…de arbores e valsas』をリリース。曲毎にゲストを迎えつつ、自身が多数の楽器を演奏し多重録音した作品が話題となる。現在は自宅スタジオで録音、ミックス、マスタリング、リリースまで全てを自身で行って創作活動をしている。

  


※画像クリックでディスコグラフィーに飛べます。
ノラ・サルモリア(Argentina)
1968年生まれ。ブラジルにおけるエルメート・パスコアルにも比肩するアルゼンチンの鬼才であり、現代アルゼンチン音楽を代表するシンガー、ピアニスト、作曲家のひとり。ジャズピアノをEdgardo Beilínに師事、アルゼンチンカトリック大学にて作曲を学び、ブエノスアイレス芸術学校にてクラシック・ピアノを学ぶ。95年に初作となるアルバム『Vulevo Uno』を発表、日本でも大きな話題を呼び現在までに11枚のリーダー作をリリース(12枚目となる新作『Silencio Intenso』を今年末に発表予定)。ピアニストのリリアン・サバ、鍵盤打楽器奏者のマルコス・カベサスとのデュオ・アルバムや、南米の名曲を含むレパートリーを独自にアレンジした小オーケストラ=オルケスタ・スダメリカナ名義での活動など、その活動は幅広い。広汎な音楽的背景をのぞかせつつも「ノラ・サルモリア流」としか形容できない圧倒的な世界観は日本の音楽家にもファンが多い。<アルゼンチン音響派>とカルロス・アギーレなどコンテンポラリー・フォルクローレを繋ぐ、この国が誇るパフォーマーの一人にして、最高にユニークな作曲家でもある。

※その他のアーティストについてはこちらからどうぞ!


イベント詳細

【東 京】
2013年11月30日 (sat) & 12月01日 (sun) めぐろパーシモンホール 大ホール  

11月30日(土)17:15 open / 18:00 start 
☞【出演】 矢野顕子 | アンドレ・メマーリ(Brasil) | ノラ・サルモリア(Argentina)

12月01日(日)15:45 open / 16:30 start 
☞【出演】 中島ノブユキ | ニルス・フラーム(Germany) | 高木正勝 | 平井真美子

【料 金】前売 ¥6,500/当日 ¥7,500/二日通し券 ¥12,000 (全席指定/未就学児入場不可) ※二日通し券 SOLD OUT!
【ticket】 イープラス http://eplus.jp / ローソンチケット 0570.084.003 [Lコード:各日券 74312 / 二日通し券 74321] / チケットぴあ 0570.02.9999 [Pコード:各日券 211-298 / 二日通し券 780-684] / めぐろパーシモンホール 03-5701-2904 (10:00-19:00) www.persimmon.or.jp (24時間受付)/ bar bossa(渋谷)/bar music(渋谷) /spiral record(表参道)
※めぐろパーシモンホール・bar bossa・bar music・spiral recordsでは各日券のみの販売です。  ※座席選択ができるプレイガイドは「イープラス」「チケットぴあ(コンビニを除く)」「めぐろパーシモンホール(電話/窓口)」です。

★最新情報はツイッター・ブログもcheck!
twitter.com/PIANOERA twitter.com/novus_axis nrt.jp info ノーヴァスアクシス 03.6310.9553

【主催】NRT / novus axis 
【共催】公益財団法人 目黒区芸術文化振興財団 
【制作協力】DISK GARAGE 
【招聘】DUM DUM LLP
【協力】niis / RYU / Edith Grove / Takagi Klavier / 株式会社インパートメント /



〔time table〕
18:00 - 18:50 ノラ・サルモリア/Nora Sarmoria
19:00 - 19:50 アンドレ・メマーリ/André Mehmari
20:05 - 20:55 矢野顕子
※タイムテーブルは変更になる場合がございます。

〔time table〕
16:30 - 16:55 平井真美子
16:55 - 17:35 中島ノブユキ
17:55 - 18:45 ニルス・フラーム/Nils Frahm
19:00 - 19:50 高木正勝
※タイムテーブルは変更になる場合がございます。

10/30(wed) 新世代ミナス音楽トーク まとめ1 / Respirar o céu @orbit 三軒茶屋

Respirar o céu @orbit にご来場のお客様、誠にありがとう御座いました。

イベントの頭に行ったケペル木村さんとのトークについて、終了後「あれはなんていうアーティストだっけ?」「間に合わなかったのでまたやってほしい!」という問合せも多く頂きましたので、私が担当したアントニオ・ロウレイロら新世代音楽家の紹介部分はこのブログにまとめることにしました。(追記していきます 最終更新:11/12)




"Artigo de Luxo" Sergio Santos / Mulato (1998)より 
作曲 Sergio Santos 作詞 Paulo César Pinheiro
Rodolfo Stroeter (b), Tutty Moreno (dr), Guello (per), André Mehmari (p), Teco Cardoso (soprano sax) e Sergio Santos (vo/g).

ミナス・ジェライス州の南部ヴァルジーニャ生まれのシンガー・ソング・ライター(以下SSW)。ミルトン・ナシメントのアルバム『ミサ・ドス・キロンボス(1982)』へ歌手として参加したのが音楽キャリアのスタートだったようだ。プロデューサー、アレンジャー、ギタリストとして活躍するなかで徐々にSSWとしての才能を発揮し始める。自身名義でのリリースは『アボイオ(1995/廃盤)』から『リトラル・イ・インテリオール(2009)』まで6枚の作品を発表し、そのどれもが細部にまで一貫した美意識の感じられる傑作ばかりだ。母はリオ・デ・ジャネイロ、父はアラゴアス出身と、ミネイロながらブラジル各地の伝統音楽に精通しているのも特徴。音楽制作経験に裏打ちされたプロデュース能力、体全体を共鳴させたオーガニックともスピリチュアルとも形容できるミルトン・ナシメント直系のヴォーカル、技術・経験・創造性に富んだアンドレ・メマーリ、マルコス・スザーノらサポート・メンバー、そして作詞家パウロ・セーザル・ピニェイロとの名コンビによるブラジル音楽の豊かな水脈を高度に抽象化したような楽曲、そのどれもが最高水準。優れたポピュラー音楽家であると同時に優れたトロバドールとして年々存在感を高めるアーティストである。




"ESTAÇÃO FINAL" KRISTOFF SILVA / EM PE NO PORTO(2010)より
作詞作曲 Kristoff Silva
Kristoff Silva (g/vo)
Antonio Loureiro (vib/dr)
Pedro Durães (prog/acordeon)
Pedro Trigo Santanta (contrabass)
Rafael Martini (per/g)
クリストフ・シルヴァは、ミナス・ジェライス州の州都ベロ・オリゾンチ生まれのギタリスト、歌手、作編曲家。音楽理論や演劇、ダンスといった分野では教授も務める才人である。既に20年近い音楽キャリアを持ち、彼の世代における最も重要な音楽家として、既にブラジルでは認識されている。カエターノ・ヴェローゾ、エルザ・ソアーレス、ゼ・ミゲル・ヴィズニッキといった大御所をはじめ、モニカ・サルマーゾ、アルダ・ヘゼンヂ、ナ・オゼッチ、ヴィルジニア・ホーザ、ミナスジェライス交響楽団、そしてウアクチとも交流を持つ才人。アコースティックな楽器のみならず、ウアクチの創作楽器、電子音を組み合わせた緻密なアンサンブルを構築しつつ、最終的に聴き手の意識が彼の歌にフォーカスしていくようなバランス感覚は絶妙。彼よりも若い、いわゆるミナス新世代メンバーであるハファエル・マルチニ、アントニオ・ロウレイロらのバッキングも素晴らしいの一言。




"Mar deserto (com Uakti)  " Paula Santoro / Mar do Meu Mundo(2012)
作詞作曲 (Kristoff Silva/Makely Ka)
Artur Andres (arr/fl/torre/marimba d'angelim)
Decio Ramos (marimba de vidro/grande pan/darbuka/torre/marimba d'angelim)
Kristoff Silva (g/vo)
Alexandre Andres (fl)
Paula Santoro (vo)
そのクリストフ・シルヴァをカバーした楽曲を収録した、同じミナス出身の女性シンガー=パウラ・サントーロの通算5枚目となる2012年最新作。ミルトン・ナシメントやトニーニョ・オルタと同じく、ミナスで非常に尊敬されている創作楽器グループ=ウアクチ(Grupo Uakti)が参加。創作楽器による独特の音色はどこかエキゾチックだが、クリストフの作る楽曲の特徴である「歌本位」なバランス感覚はむしろ際立っている。それ以外にもアントニオ・ロウレイロやレオ・ミナックスといったミナス新世代勢、さらには彼らとも親交の深い現代MPBのキーマン=マウロ・アギアールらが曲提供。タイトル通り「海」をテーマにした現代の名曲ばかりが収められている。ちなみに「海」といえば真っ先に浮かぶのがドリヴァル・カイミだが、息子ダニーロ・カイミとその娘(ドリヴァルの孫)アリーシ・カイミの楽曲も収録。


"José no Jabour" Misturada Orquesta / Misturada Orquesta (2011)
作詞作曲編曲(Rafael Martini)
Mauro Rodrigues, Marcela Nunes (fl)
Alexandre Silva (cl)
Vitor Melo Lopes (oboe)
Flávio Freitas (cl)
Jonas Vítor e Estevão Reis (saxfones)
Gilberto Junior (tr)
Alaécio Martins (tb)
Leonora Weissmann, Raquel Liboredo e Leopoldina (vo)
João Antunes (el-g/g)
Rafael Macedo (p/g)
Rafael Martini (p/acc)
Pedro Maglioni (el-b)
Pedro Trigo Santana (contrabass)
Yuri Vellasco (dr)
Mateus Oliveira (vib/per)

ミストゥラーダ・オルケストラはミナスをの活動する大所帯楽団。音楽理論を専攻する教授でありミュージシャンであるマウロ・ホドリゲスがまとめ役を務め、ミナスの才能あふれるアーティストを登用。作曲/オーケストラ・アレンジ/即興/パフォーマンスといった要素を学びつつインストゥルメンタルの可能性を追求し、実際に演奏という形で実践していく、どこか研究所のような側面も持ったユニークな楽団だ。
ミナス新世代において中心人物となっているハファエル・マルチニが作曲/編曲を担当した冒頭曲は、ユニークな構成となっているものの、仲間達による集まりらしく、リラックスしたなかで心底音楽を楽しんでいる雰囲気が伝わってくるようだ。これ以外のトラックではオリジナルのほか、アイルト・モレイラ、アントニオ・ロウレイロ、トニーニョ・オルタ、チャーリー・パーカーの楽曲をカバー。ゲストでトニーニョ、ロウレイロ本人ほか、サンパウロ器楽音楽シーンの中心人物=ベンジャミン・タウブキンも参加している。
こちらで全曲試聴できます。



"Baião do Caminhar" Rafael Martini / Motivo (2012)
作曲 (Rafael Martini)
Rafael Martini (p/vo)
Alexandre Andrés (fl)
Joana Queiroz (clarinet)
Jonas Vitor (saxofone tenor)
Felipe José (fl)
Trigo Santana (contrabass/cello)
Antonio Loureiro (dr)
Yuri Vellasco (dr)
Edson Fernando (per)
Leonora Weissmann - (vo:track #2)
アントニオ・ロウレイロらとともにミストゥラダ・オルケストラやグルーポ・ハモといったバンドで先鋭的な活動を続けてきたアーティストでもあり、才能あふれるミナスの若手たちの間でも一つ抜けた存在である。初のソロ・アルバムとなった本作は、ハファエルが日頃より活動する仲間たちとともに都会から離れた田舎に集まり、短い期間でレコーディングされたという。優秀な女性歌手でありハファエルの奥様でもあるレオノラ・ウェイスマンが素晴らしいスキャットを聴かせる"Baião do Caminhar"が、まずはオススメだ。
こちらで全曲試聴できます。


"Coreia" Antonio Loureiro / Antonio Loureiro (2010)
(作詞作曲) Antonio Loureiro
Fabiana Cozza (vo)
Daniela Ramos (rum-pi/taboca)
Mateus Bahiense (rum/taboca/gan) 
Antonio Loureiro (dr/g/p/marimba/le/sinos/unhas/tupa/xequere)
Pablo Souza (bass)
Mauricio Loureiro (cl)
Felipe Jose (violoncelo)
Daniel Pantoja (fl)

ミナス新世代の代表格であり、今年の来日公演でもその類稀なる音楽的才能(の一部)を見せてくれたロウレイロの1st。ここで一つ明らかにしておきたいのは「ミナス」といえど、いわゆる「ミナス・サウンド」の象徴とされるようなミルトン・ナシメントやトニーニョ・オルタからの音楽的影響が、実はあまり感じられないことだ。上記のクレジットを見てもらえばわかるとおり、ロウレイロはマルチ・インストゥルメンタリストだが、専門は打楽器類。巧みなドラム、パーカッション、マリンバを軸にしたこの曲は、作曲面においてもロウレイロらしさが出ている。

WENCHI LAZO , EMILIO HARO / EN SUSPENSION


■ WENCHI LAZO , EMILIO HARO / EN SUSPENSION
アルゼンチン・ジャズ作品や、プエンテ・セレステのブレイン:サンティアゴ・ヴァスケスの名作『ラーモン』にも参加していたギタリスト=ウェンチ・ラソと、生音と電子音を融合した作品でポスト音響派以降で最も注目を浴びる作曲家/マルチ・インストゥルメンタリスト=エミリオ・アロ。個性派溢れるアルゼンチン音楽界においても、力の抜けた実験音楽を奏でる2人のデュオ作が登場。日常に寄りそうような距離感がなんとも心地良いエミリオ・アロのコンポジションに、どこかトイ・ポップを思わせる不思議な音色を奏でていくウェンチ・ラソのギター。現代音楽やアヴァンギャルドにも通ずる、ユニークな換骨奪胎インプロヴィゼーション作品。

IRENE BERTACHINI / IRENE PRETA, IRENE BOA


■ IRENE BERTACHINI / IRENE PRETA, IRENE BOA

ミナスの新世代からまたまた新たな才能=Irene Bertachini(イレーニ・ベルタチーニ)。室内楽のような編成をバックにしなやかな歌声でつづる珠玉の楽曲群はネオ・フォルクローレにも通ずるサウンド。クリストフ・シルヴァ、ハファエル・マルチニ、フェリペ・ジョゼ(グルーポ・ハモ)他、ミナス新世代の才能あふれるミュージシャンもこぞって参加。セルジオ・サントスも絶賛する本作は、アレシャンドリ・アンドレス、クリストフ・シルヴァと並びミナス新世代の充実を世界に知らしめる大傑作である!
1986年生まれ、現在27歳はアントニオ・ロウレイロと同い年。ミナス・ジェライス州の州都ベロ・オリゾンチ生まれのイレーニ・ベルタチーニは歌手、作曲家、器楽奏者として現代のポップ・カルチャーと伝統文化の融合を音楽で表現する稀有な存在だ。すでにUrucum na Caraというグループでデビューしているが、ソロとしては本作「Irene Preta, Irene Boa」が1stアルバムとなる。
タイトルはブラジル北東部ペルナンブーコ州出身の著名な詩人マノエル・バンデイラが綴った「Irene no Ceu(空のイレーニ)」からの引用。海から空へ、そして到着点には歌があった、という意味を込めてこのタイトルにしたという。
短いインストゥルメンタルである冒頭曲は子供が演奏するかのように素朴なギターと口笛、スティール・パンからスタート。次第にフルート、チェロ、ピアノなどの高度な楽器が加わっていく。なんとも美しいアンサンブルに聞き惚れているうちに、アルバムは2曲目へ。丁寧にコントロールされつつもどこか母性をたたえたイレーニのヴォーカルが、まるで一つの楽器のように、とても自然に調和してゆく。1曲目はフェリペ・ジョゼ(グルーポ・ハモ)、2曲目はグスタヴォ・アマラル(アレシャンドリ・アンドレスとも演奏活動をともにする次世代SSW)という才人がアレンジを施していることも、この驚くべき完成度の要因だろう。カルロス・アギーレの1stアルバム『クレーマ』にも通ずる素朴と洗練の素晴らしい融合を、本作にも見て取れる。セルジオ・サントス&パウロ・セザル・ピニェイロ作詞作曲による4曲目ではハファエル・マルチニがアレンジを担当。ピアノ、パン、マリンバ、グロッケンシュピールなど複数の打楽器を中心とした疾走感あふれる演奏を聴かせる。アレシャンドリ・アンドレス&ベルナルド・マラニャオン作詞作曲の#6ではウアクチの創作楽器"プラネタリオ"が使用されている。不思議な音色のプラネタリオとイレーニの歌声、マリンバ、チェロ、アコーディオンらとのアンサンブルが聴き所だ。クラシック~ジャズ系ピアニスト=ホドリゴ・ラナがリードしつつマラカトゥにリズム・チェンジしつていく#8、一転、ヴァイオリンとパンを中心とした繊細なアンサンブルを聴かせる#9、クリストフ・シルヴァとのコーラスやエレクトリック・ベース、トロンボーンを用いたアンサンブルが特徴的な#10、ラジオ音のコラージュ、瓶を用いたアンサンブルなど適度に覗かせるエクスペリメンタルな姿勢も好感な#11・・・。シンプルに歌を聴かせる#12,13のラスト2曲まで、ひとつのアルバムとして透徹した世界観が貫かれている。
自由かつユニーク、聴くほどに発見のあるような実験精神と、音楽的な美しさがバランスよく調和したイレーニのデビュー作。ミナス新世代の充実を世界に知らしめる大傑作として、アレシャンドリ・アンドレス、クリストフ・シルヴァと並び人々に記憶される一枚となるだろう。

毎月第4土曜日 INVENTORY~ensemble of brasil~



2013年7月よりIDEE大島さん主宰イベント「INVENTORY~ensemble of brasil~」のDJをさせていただくこととなりました。毎月第4土曜日です!!

USENや数多くのコンピレーション・アルバムの選曲家であるだけでなく
大変なレコード・コレクターでもある大島さん。
定番からマニアック、旧譜から新譜までを織り交ぜた素晴らしいDJを毎回楽しませてくれます。
音楽以外への見識も深く、もっとも尊敬する先輩の一人です。

そんな大先輩とのDJということで若干緊張気味ですが
私は私らしく、日頃ディープに聴いているブラジルの新しい世代
さらにはショーロやボサノヴァなど、生楽器を基調とした器楽音楽の中から
ハーモニーやメロディの美しい楽曲を選曲していきます。

+ + +

INVENTORY~ensemble of brasil~

毎月第4土曜日 20:00 OPEN 25:00 CLOSE
@Bar Music

150-0043東京都渋谷区道玄坂 1-6-7-5F.
03-6416-3307

[DJ] 大島 忠智(IDEE Records) 江利川 侑介(disk union)



大島 忠智(IDEE Records)
インテリアブランド「IDEE」にて、プレス兼IDEE Records担当。ブラジル音楽を中心にDJ、CD監修の他、ライターなどの活動を行う。USEN放送にてIDEE Records Channel(D/H-46)を選曲や、コンピレーションCDシリーズ「IDEE life」、「IDEE ensemble」などをリリース。


 
コーヒーとお酒、そして音楽。
Bar Music
バー・ミュージック
東京都渋谷区道玄坂1-6-7-5F
Tel.03.6416.3307
Open / 18:00~Midnight (5月より毎週金曜日は朝まで営業しております)
Close / 日曜日・祝日

JR渋谷駅ハチ公口から徒歩3分、京王井の頭線渋谷駅西口改札(渋谷マークシティー1F)からは徒歩1分。
マークシティーから246号線へ向かうセルリアンタワー通りにあるバーです。
厳選のCD/LPも販売。

いつも快く貴重な場と時間を提供してくださる店主の中村さんにも心より感謝。


About

HN:
Eri
HP:
性別:
男性
自己紹介:
ラテン・ブラジル音楽を中心としたワールド・ミュージックのバイヤー。基本的には今まさに聴いている音楽の中から、本気で面白いもの、いいと思ったものを掲載。それと自分が関わっているイベントの告知などもちょっと載せていきます。
【More Profile】
※暫くはこれまで色々なところに書いてきたものを加筆修正してアーカイブ化する作業も並行して行いますので、あしからず。

e-mail: yusukerikawa*gmail.com
*を@に変えて送ってください。

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